MOLICE戦記ll -A Record of “MOLICE BATTLE”  second edition-

"MOLICE"ギタリストによる、日々の戦いの記録

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ロンドン戦記 7

2010/01/31 Sun [Edit]

ロンドンでの全てのライブが終わった。
この朝食とも今日でお別れかと思うと寂しい。
食堂に降りていくと、早速誰かが燃やしてしまった
パンの煙が充満している。
火災警報機までなっている。
だが皆、全く動じる事なく食事をしている。
もちろん僕らもだ。
僕らもちょっとロンドンの皆の仲間入りが出来たと思う。

ホテルの前の道路には穴が空いていて、
僕らが来た時からずっと水が流れていた。
湧き水だと思っていたら、水道管が破裂していたらしい。
大晦日の今日、修理の人が来ていた。
という事は一週間以上放置されていた訳だ。
うむ。

フィンスベリーパーク。
これが僕らの街の名だ。
これがその公園だ。
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恐ろしく寒かったが、散歩した。
慌ただしく荷物をまとめてチェックアウト。
ホテルの経営者のようなおばさんが
ドアの外まで見送ってくれた。
お互いに感謝の言葉を交わし、
ちょっと切ない別れ。

ホテル近くの小さなカフェでは
1£で美味しいコーヒーを出してくれた。

住めば都、とはよく言ったものだ。
自分の中でのロンドンとはまさにこの街の事だ。
さようならフィンスベリーパーク。

離陸は夜なので、最後のロンドン観光。
僕の中で尊敬する英国人の五指に入る人物にも出会えました。
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最後のロンドンでの食事はイタリアン。
ロンドンでは外国のものを喰え。
これが鉄則だ。


地下鉄に乗り、ヒースローに向かう。
長ーい時間をロンドンの街を眺めながら進む。
ロンドンには何か特別な音楽があった訳ではない。
でも人々が音楽を楽しんでいる事は本当に実感した。
自分が良いと思う音楽をやる。創る。
そういう当たり前の事を当たり前のように思えるようになった。
何かきっかけがあった訳でもないのだが、
結局それなのだな、と良い意味で割り切った自分がいた。

大晦日の夜。
我々はまもなく離陸するので、
年明けをロンドンで迎える事も出来ず、
しかも日本に着いた時には正月の夕方。
という訳で我々は新年を空中で迎え、
それもいつ迎えているのかよくわからない、
という妙な体験。
晦日も元旦もない、不思議な感じ。

帰りの便も少しだけのグレードアップに成功。
喰って飲んで寝た。それだけだった。
12時間もあっという間だった。

無事に成田に着。
そこは元日の夕暮れだった。
RIMG0225_convert_20100131193009.jpg
メンバーに新年のご挨拶。
空気も壁も音も日本だ。
確かに帰ってきた。

通貨を両替。レートの変化に少しキレながら、
成田で留守番していた我が機材車に向かう。
高速をかっとばす。
車が全然いなくて、成田から国分寺まで一時間くらいで来てしまった。
新年会をやろう!とメンバーで回転寿司に入る。
久しぶりの日本食、お茶、日本語、BGM、醤油。
最高の新年会であった。
緑茶で乾杯。

個人的には何だか憑き物がとれたようなツアーだった。
とてもスッキリした気持ち。
日本よりは遥かに汚くて面倒くさかったロンドンだったが
精神的には洗濯されたような気分。

さあいよいよ『CATALYSTROCK』の仕上げに入る。
そう気合を入れて時差ぼけのまま、
午前4時に眠りにつく。

第7日。
MOLICEロンドンツアー最終日であった。

ロンドン戦記、了。







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ロンドン戦記 6

2010/01/29 Fri [Edit]

さあ、いよいよ今回のロンドン・ツアーでの最後のライブ。
今日も、また、同じ朝食のメニュー。
選択肢のないビュッフェスタイル。
変化をつけるにはチーズの枚数を減らすとか、
ジュースをオレンジにするとか、
コーヒーのミルクを二つにするとかしかない。

日中、ロンドン巡り。
昨日発見したおいしいレストランに入る。
これは本当に美味しかった。オーガニック、というのかな。
自然食的な、ちょっとイタリアンのようなギリシャのような。
美味かった!

ロンドンという街は歩いて十分市内を回れるので好きだ。
途中で100クラブを発見した。
かつてピストルズがプレイした、といってもそこに何かの残り香がある訳でもない。
桜田門に行っても「桜田門外の変」の痕跡など全くないのと同じだ。
100クラブを見ても何も感じない自分を
もう一人の自分が眺めている。
ロックの歴史を感じる事は娯楽なのだ。
音楽とは全く関係ない。
そんなロンドンで目にしたP.I.L再結成ライブのフライヤーの方が
よほど刺激的だった。
「ロンドンの今」がP.I.L、というのもどうなんだ、と思うが。

感傷と冷静さを抱えたままホテルへ。
我がホテルは、アーセナルのホームグラウンドのすぐそば。
なので当然こういう景色がいっぱい。
RIMG0187_convert_20100129213921.jpg


荷物を持ってライブへ。
場所はキルバーン。
メンバーがイアン・デューリーの話をしたので
ああ、そうか、ここが彼の街だったのか、と再びロック史を楽しむ。

冬のロンドンは日暮れが早い。
四時も過ぎればもう暗くなってしまう。
暗くなったキルバーンの街は
錆び付いたような雰囲気で、個人的には大好きな空気だった。
観光客向けではない、愛想笑いのない街、という感じ。
RIMG0199_convert_20100129214010.jpg
たどり着いたGOOD SHIPはこんなでかい看板。
主張のあるライブハウス、ですね。
リハ待ちで表をふらふらしていると、
英国紳士ではないおじさんが
「お前日本人か?今日ここでライブする日本から来たバンドか?」
と英語で聞かれたので
「そうです。僕MOLICEです。」
と答える。
あとで観に行くぜ!と言ってくれた陽気なおじさんに別れを告げる。

さてライブ。
GOOD SHIPも外観も内装もいい感じのハコだったのだが
壮絶なバトルがありました。
リハが押してしまって始まったライブだった。
我々のライブはラスト。トリ。
するとどうだろう、どのバンドもライブ中にいきなりPAに
「残り五分だ」みたいな事を言われて強制終了。
僕らの前のmojaに至っては最後歌を切られてしまう始末。
さて僕ら。
ちょっとキレ気味にライブ。
するとやはり途中で「残り五分だ」というサイン。
っていうかこっちは持ち時間通りやってるぞ。
ライブ中に言うなボケ、とさらに怒り。
するとボーカルのモニターが切られた。
電源ぐらい落としてみろ、とさらに二曲やって終了。

そんなに時間がないのかと思ってみたら
その後爆音で音楽流しながら延々とバータイム。
ただの嫌がらせだったのかわからないが、
どうでも良くなって皆で楽しく乾杯。
音楽の話をたくさんしながら楽しく飲む。

良いツアーだった。
音楽が好きな人々にたくさん会い、
理不尽な目にも合い、
今のイギリスが音楽的に別に特別な場所でない事も確認出来、
素晴らしいロンドンの街も味わえた。

十分にビールを味わい、
初めてタクシーで帰る。


第6日である。

ロンドン戦記5

2010/01/24 Sun [Edit]

よく寝た。
ハラは完全に空っぽだが、本当によく寝た。
ブリクストンから無事帰還した喜びで
心なしかメンバーの表情も明るい。
っていうか我々は何をしにいったんだっけ?

今日も人肌よりもやや低めの温度設定のシャワー。
パン。ハム。チーズ。シリアル。各山盛り。
これが我がロンドンの日常。

さて、今日もライブ。
リハーサルまでの時間を市内に繰り出す。
我々が掲載されているという”NEO MAGAZINE”と
ライブ情報が載っている”NME”を探しにいく。

ロンドン中央を歩くのはやはり楽しい。
そろそろアジアテイストに飢えてきた我々は
一路中華街を目指す。
昨夜のカップ麺はトラウマになりそうなくらいだった。
自分は調理が好きで、食べる事も好きだが
別にグルメを気取る気もないし、
ジャンクなものも平気で喰っている。
が、あの味だけはダメだった。マジで。
中華街の入り口で、ロンドンで人気という日本食屋に入る。
実は僕は以前の渡英の際、日本食レストランでまずい上にバカ高い飯を食い
日本食屋は避けたいと思っていたのだが、
何だかおいしそうだったので入る。
カツ丼を注文。
おお、久しぶりの米だ。タイ米も入ってるけど、米だ。
醤油の味だ。しかもご丁寧にJ-POPのBGMまで。
隣に座っていた家族の中の小さな女の子がこちらをシゲシゲと眺めている。
「ねえねえ、私昨日、日本食屋で日本人見たよ!」的な
感想を明日友達にでも話すのだろう。
昨夜の反省から、夜食のための中華まんを買って帰る。
中華街の偉大なところは、どこで買っても同じ味がする事だ。
遥か倫敦で、中国の人々の意地を見る。

散策。
倫敦の街には、余計な音楽がない。
余計な音もない。
人が歩く音、喋る音、車の音があるだけ。
変な電子音もなければアナウンスもない。BGMもない。
にぎやかだが、静かだ。
そんな事に一人感動していた。
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地下鉄のドアのステップ。
こんなところにもイングランド。

さて、ホテルに戻り、機材を抱えて出発。
ケンティッシュ・タウンへ。
ここが今日の「BULL AND GATE」
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それにしても外観がいいなあ。
東京ではライブハウスは騒音の源、ぐらいの扱いだろうから
全て地下に追いやられているが
こんな風に外観も素敵なハコができたら
それはそれで繁盛するかもなあ。

さて、ワクワクしながら入る。
おや?どこが入り口だ?
ドアを開けるとバーカウンターがあって、
奥にはビリヤード台。それだけだ。
ギターを担いでキョロキョロしていると、赤ら顔のおじさんが
しきりにトイレの方を指差して
「ここだよ!」と教えてくれる。
まあどこの国でも酔っぱらった気のいいおじさんはいるものだ。
僕らは適当に、はは、ありがとう。トイレはそこね。
でも僕らはロックをプレイしに来たのさ。遊びにきたんじゃないんだよ。
なんて顔で流していたら、おじさんはそれでも
「女性は向こうから、男はこっちからだ」と繰り返す。
おいおいしつこいなあ。
するとリンコ氏がトイレの中に。
あれ?と思っていると、なんとライブハウス入り口はトイレの向こうだったのだ。
実はこれが今回一番のカルチャーショック。
ありがとう、おじさん。
それにしてもすごい作り。。。

中は割と普通で、東京でもよく見るようなライブハウス。
リハーサル。
さて問題のエフェクター。
やはり今日も暴走。いきなり音まで消えやがる。
今回一緒にライブをやるmojaのハルヒコ氏にディレイを借りる事に。
感謝感謝でした。
PAさんに「でかい!音下げろ!」と何度も言われたが
あんまり下げない。これくらいならいいだろ、と。
もしかしたらエンジニアは東京の方が腕がいいかも。
まあ機材が根本的に違うのだろうが。
でも機材がしょぼいのは気にしないが、
音量については勘弁してくれよ、と日本語でつぶやく。

ライブ。
昨日CD買ってくれたお客さんがまた来てくれていたりして嬉しい。
メンバーの知人がドイツから来てくれたり。感謝。
ライブ後はお客さんと英語でコミュニケーション。
少しは会話になって来たかな。
こちらから感想を訊くまでもなく、
僕らの音についてどんどん語ってくれる。
ありがとうございました。

ライブ後、だらだら飲もうかと思っていたら
早く帰れ的なスタッフが早々と店じまい。
終電に近い時間に地下鉄で無事帰宅。帰ホテル。

余談。
「冷えた中華まんを異国の安ホテルの
ルームサービスもない、ちょっと危険な街の
電子レンジのない環境で暖める方法」
(by MOLICEギター武田)
1、まんじゅう全体を水で濡らす。
2、そしてビニール袋に入れる。
3、さらにそれを紙袋に入れる。
4、オイルヒーターの一番熱そうな部分に押込む。
5、顔洗って、着替えて、ぼんやりする。
6、取り出す。
7、ホカホカの中華まんの完成!
すごいでしょ?
空腹が生み出した知恵です。


第5日である。

ロンドン戦記4

2010/01/14 Thu [Edit]

ブリクストン。
出発前からカッコいい地名だなーと思っていた。
そして会う人会う人みんなから
「あそこは治安が良くないからねー」なんて言われていた。
なんだかんだ言っても日本人である僕には、
幸か不幸か治安が悪い、
という状態がどうしても二次元的というか
バーチャルな感じでしか想像ができない。
ニュースやお話で聞いたストーリーを頭の中でイメージするだけだ。
夜中に歌舞伎町を歩いた時の事とか、
終電後の渋谷の路上で喧嘩が起きている横を
ギター担いで歩いた事とか、
そんな貧弱な記憶しかない。

ただ、前日オックスフォード・ストリートで
黒人のチーム同士の乱闘が目の前で起きて、
彼らがパトカーに追いかけられながら逃げていく様子を見て
「ああ、こんな感じかなー」なんて思ったり。

さて降り立ちましたブリクストン。
初のテムズ川越え。
いやー、結構街の雰囲気は好きだなあ、なんて
のんきな感想を抱きつつ、カメラとか使うと
いかにもよそ者な感じでヤバいか、と思い我慢。
まあテメエのツラがそもそもコテコテのアジア人なので
それだけで目立っている、という事実は
この場合忘れていた。
駅からバスに乗り、歩く。
たどり着いたのは「WIND MILL」
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いやー、かなりいい雰囲気。
外観はかなり気に入った。

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僕らの写真も見つけて、
思わず撮影。
全体に街の雰囲気が荒涼としていて、
なんか懐かしい感じがした。
自分の中にある”ロンドン”というのは
こんな絵だなー、と街の景色を眺める。

いつまでもそんな感傷に浸っている訳にもいかず、
ドアをノック。
返事無し。
誰もいない?
電話で確認したところ、
リハーサルの時間が一時間遅くなったとの事。
。。。。。
日も暮れかかる、「ヤバい街」で、
このまま一時間待つのか?
しかも寒い。
で、また駅に戻り、マクドナルドに入る。
そこには地元の人々が大勢いたのだが、
何となく、この街の事が少しわかったような気がした。
確かに観光客向けのロンドンとは違うなー、と
ぼんやり眺める。

やがて無事にハコに入り、ロンドン最初のライブ。
いやー、電圧に苦しめられました。
変圧器を持参していったのだが、
わがアナログ・ディレイにはロンドンの水は合わなかったようで、
踏んでもディレイがかからない。
と思ったら2秒後くらいにとんでもないフィードバックを始める。
まさに暴れ馬状態で、
RAT君と二台で何だかやたら前衛的なエフェクトがかかっていた。
そんな我がペダル君たちに
「君らもやるなあ、そんな音出せるんだ」なんて
ちょっと感心したり、
「この音録音したいなー」なんて事を思いながら必死にライブ。

日本では14台のエフェクターからなる「チーム武田」の中から
今回3台を選抜した訳だが、その2台がいきなり暴走。
こりゃあ明日からどうしよう。

で、楽しいライブは終わり、
異国のハコの雰囲気を楽しみながら帰路に。

さてここからだ。
「帰りはタクシーで!」と言われていたのだが、
さっそうとバスに乗り込む。
しかも二階席に陣取り、
「いい眺めだねー」なんて。
乗り換えたバスには、嘔吐したまま寝ているおじさんがいたり、
ヘビーな夜の旅路となった。
我々はアホだったのだろうか。

幸いな事に何事もなく、ホテルに。
むしろこの街の方がヤバい気もするが。

腹ごしらえに買ったカップ麺が
石けんと香水の匂いがして一口も食べず捨てる。
どうなっているのだ、ここの食品は。

ともかくヤバい街を乗り切って、
ヤバい街に帰ってきた安堵からその日は爆睡。

第四日である。

ロンドン戦記3

2010/01/06 Wed [Edit]

すがすがしい朝だ。
サイレンの音も、悲鳴もだいぶ減った。
頼んでもいないのに、今日も大量のハムとチーズを
振る舞って頂いた。
お、シャワーが水だね。気合を入れてくれているのかな?
という訳で、文字通りシャキッとなって
同行のトム氏と外出。
インターネットカフェに向かう。
たくさんゴミもあるねえ。実に庶民的な街だ。
だが、今日も軒並み閉店。
気温は5℃くらい。
まあでも三日目ともなると、
この街にも慣れてきた。
親しみさえ覚えてきたよ。
すると白いスウェットの上下だけのおじさんが、
ブルブル震えながら
「えくす、きゅー、ず、みー」と話しかけてきた。
国際交流を、と思ったのだが
申し訳ない、今は時間がないのだ。
二人でそそくさと振り返らず、立ち去る。

今日は大英博物館も開いていた。
ロンドンはバーゲンのまっただ中という事で、
見聞に街にくりだす。

夜にはトラファルガー広場で明日から対バンする
今回のイベントのホスト、
「the royalinserts」のGavと会う。
明日のライブはブリクストンという街。
Gav曰く、「really tough な街」だとの事。
つまり「ホントにヤバい街だ」という事。
帰る時には、絶対にタクシーを使えよ!と警告まで受ける。
真夜中の異国の街で、ギターをしょった我々が、
拳銃を突きつけられて小さくなっている
縁起でもない図が頭をよぎる。
命銭は10ポンドくらいでいいかしら?

いや、我々はロックバンドだ。
音楽だけあれば。音楽さえ残れば。
そういい聞かせながら、
僕は腹の中のパスポートとカードを
もうちょっと下の方に押込んだ。

第三日である。




写真は、ブリクストンに向けて武者震いしているMOLICEとトム氏。
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ロンドン戦記2

2010/01/05 Tue [Edit]

ボクシング・デイ。
この耳慣れない響き。
ロンドンでは何か市をあげて格闘技大会でも行なわれるのか?
一体何なのだろうか?
夜中に繰り返されるサイレンや
ガラスの割れる音のする中、ホテルの暗闇の中で考えた。

朝。
朝食は、パン、ハム、チーズ、ジュース、シリアル。
いくらでも食べ放題だ。
トースターは焼くというより、
燃やす、という勢いでパンを数秒で焼き上げる。

今日はライブのないオフの一日だ。
ロンドンの街を下見せねばならない。
世界に冠たるロンドンの息吹を感じるのだ。
それにしてもボクシングデイとは何だ?
まあいい、そのエキサイティングなネーミングの真意を
この目、この耳で確かめてやるのだ。
さあ、行こう!


開いてない。
店が開いていない。
メールチェックでもするさ、と立ち寄る
ネットカフェも
開いてない。
大英博物館も
開いてない。
ガイドブックには無休と書いてあるのに、
開いてない。
同じく「無休」のテートギャラリーも、
開いてない。
そう、これがボクシング・デイ。
そのアグレッシヴなネーミングとは裏腹に、
ロンドンは寒く、静かだった。
要するにクリスマス休暇、という事だ。


世界標準のスターバックスは開いており、
インド系の店員さんにオーダー。
でかいコーヒーを手に皆で昼食。
SOHO目指して南下する事を決定。

さすがロンドン。
歴史の趣きが色濃い街並だ。
観光客の目を楽しませてくれる街並。
我々のホテルの周辺は
ロンドン観光のエリアには惜しくももれてしまったようだ。

かくいうワタクシ、
実はロンドンは二度目なのだが、
以前来た時よりもかなり利口になったようで、
様々な建造物も楽しめた。
歴史好きの自分にとっては最高のロンドン散歩になった。

RIMG0074_convert_20100105222826.jpg
さて写真は、かのチャーチルの前に立つ、
ちょっとチャーチル似のお兄さん。

クロムウェルもいるし、
国会の周辺は英雄がいっぱいである。

夕食は、アイリッシュバー的な店に入るが、
入ってメニューを開き、オーダーをしようとしたとき
「kitchen closed!!」
とガラガラと閉められてしまった。
むむ、舐められたか。
舌打ちしながら横のプチイタリアンに入り、
事なきを得た。
それにしても、英国人はジャガイモの好きな国民だ。
どこに行っても芋が出る。
飯のごとき芋。
米のごとき芋。
古くは飢えたアイルランドから芋を強奪した
歴史も見れば、さもありなん。
ここでは芋は米なのだ。
「ジャガイモにはビタミンがたくさんあるんだよ」
という雑学を披露して、皆と自分を励ます。
まだ二日目だ。ここで芋に屈しては先がない。
「栄養」という便利な言葉があれば、
何でも喰える。そう思う。

そうさこれがイングランド。
ボクシングデイ。


第二日である。

ロンドン戦記1

2010/01/05 Tue [Edit]

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

行ってきましたロンドン。
ローマ字日記をお届けしようかと思っていましたが、
一日で断念。

話の種には尽きないので、
可能な限り、ロンドンレポートを。
________________

初日。
詳しい経緯は省略させて頂くが、諸般の事情もあり
エコノミカルな我々は、やはりロンドンにはビジネスに行くのだから、
と颯爽とビジネスクラスに着席。
絵にもかけない快適なロンドンへの旅を満喫。
いや、旅ではない。ビジネス。
よってクラスもビジネス。
12時間のフライトさえも夢見心地。

ヒースロー着。
ビジネスな我々だが、カスタマーには
「さいとしーんぐ!」と力説。
どうやら我々がビジネスクラスに乗り込んだ事を
見破っているのか、不信の目。
おまけにコヤマ氏と私を間違うというおまけ付きで、
「お前はコヤマではない!」と言われ、
「いえす、おふこーす」と答えた僕は
あやうく変装の罪で日本に送り返されるところであった。

送迎の陽気なおじさん。
おお、さすがはイングランド、気さくな人ばかりだなあ。
このおじさん、高速道路を30分ノンストップで
携帯電話で話しっぱなし。
違法ではないのか? ないのだな、多分。
ここで事故るとこのツアーも終わりか、などと
不吉な事を考えたが、
おじさんの電話での高らかな笑い声に
どうにでもなれ、と開き直る。

ホテルに到着。
最後まで電話をし続けたおじさん、
荷物を下ろしたところで
「Welcome London!!」と笑顔。
順番逆だろ、多分。
だが「さんくす!!」とこちらも笑顔で握手。
笑顔と握手は万国共通。
ちなみにおじさんは二カ国語以上の言葉で電話していた。

チェックイン。
すると予約の名前が他のメンバーの名前になっていた。
焦る僕は必死に英語で事情を説明。
予約したのは武田なのだ、よって書くべき住所も違ってしまうのだが。
すると受付の女性、「ああそう。いいからあなたの住所を書いて」
と事も無げ。
名前と住所の不一致など彼女にはどうでもいいことのようだ。

部屋に入る。
荷物を運ぶサービスなど当然あるわけもなく、
35キロの手荷物を二階まで運ぶ。
エレベーターは「out of order」
やってません、というわけだ。

おお、なかなかさっぱりとしたいい部屋じゃないか。
安い割には良い部屋だったようだ。
今日から約一週間。
楽しい毎日が過ごせそうだ。
なんだかんだ言っても皆気さくないい人ばかりのようだし。
この高さ3mくらいはあるカーテンも素敵だ。
外の景色はどんなだろうな。

RIMG0054_convert_20100105001648.jpg

「THIEVES BEWARE」
「泥棒注意」

道には「KEEP CLEAR」
「きれいにしとけよ!」
(違うか?)

さすがじゃないか、イングランド。
やってくれるぜ。

いいんだ。
我々はロックバンドだ。
音楽さえあれば、音楽さえ残れば。
そう自分に言い聞かせながら、
パスポートとカードを腹の中にしまった。

第一日である。

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MOLICE戦記ll -A Record of “MOLICE BATTLE”  second edition-

プロフィール

TAKEDA YUZURU

Author:TAKEDA YUZURU
モリス
その音楽と戦いの記録、と。

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